ヴォーリズ建築の再生 2題
■米国出身で滋賀県を拠点に活躍した建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880~1964)。
■建築家でありながら、ヴォーリズ合名会社(後の近江兄弟社)の創立者の一人としてメンソレータムを広く日本に普及させた実業家でもある。
■私たちはそのヴォーリズが手掛けた建築のコンバージョン(用途変更)2題の設計監理に携わった。
1.旧舟岡邸離れ(国立大学法人 京都工芸繊維大学内)
■京都工芸繊維大学構内の、ヴォーリズの設計による『旧舟岡省吾邸離れ』は1929年(昭和4年)に建築された。
■外観は、ヴォーリズらしい『コロニアル・スタイル』で、矩勾配の屋根とドイツ壁と呼ばれる外壁が特徴である。
■2008年に復原工事を終え、特に応接室と階段室は『ヴォーリズらしさ』を取り戻し、現在は同窓会館として使用されている。
詳細は
指定文化財・登録有形文化財部門
の、
旧舟岡邸離れ
をご覧下さい。
2.陵水会館(国立大学法人 滋賀大学(彦根)内)
■この会館は、経済学部の前身である旧彦根高等商業学校の同窓会(陵水会)館として昭和13年11月に建築された。ヴォーリズの設計によるスペイン風ゴシック様式の木造モルタル造りで、構造の巧妙さと風格の高さで建築界でも著名な建物である。
■平成9年5月文化財保護法の規定に基づく「登録有形文化財」に、国立大学では東京大学安田講堂に次いで2件目の登録となった。
■細かく仕切られた間仕切壁を撤去、一つの空間とし、今後セミナーハウスとして使用される。
私たちは「建築はまちの最大の記憶装置」をテーマに歴史的建造物の修復に取り組んでいます。
Copyright © 2000-2022 Takumikoubou.