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概要
■外観
公民館が西円寺の集落の景観に溶け込むように、またグランド用地を出来るだけ確保する為に、集会室棟とその他諸室棟を分節してつなげ、建物全体が大きなボリュームとならないように配慮している。又、外部の丸柱には、地域の伝統色である紅柄色を取り入れている。
■構造
公民館は災害時の避難施設としての位置付けもあり、山の斜面に隣接する西外壁、南北の外観の一部は鉄筋コンクリートの壁を立上げ、建物を防護する構造としている。
■間取り
区民グランドに隣接して建築されることから、公民館がグランドと一体となって活用されるように、玄関と通り庭形式でつながる玄関土間の大きな間口でグランドに接する設計となっている。
・丸柱で囲まれる深い軒下空間は、外部と内部をつなぐ空間であり、グランド使用時の休憩コーナー又コミュニケーションスペース、雨宿りスペース等、多目的な利用が可能な場所となっている。
・内部の集会室は、中央で間仕切りが可能な形とし、2室を同時に使用する時、又、少人数の会議の時など、多用途な会議にフレキシブルに使用できる間取りとしている。
又、グランド又来館者を見やすい位置に事務室を配し、給茶・調理等のサービスのしやすい位置に調理室を配置している。
■設計にあたり
設計にあたり、敷地の西に土砂災害特別警戒区域が隣接するため、土石流を受け止める耐力をもった外壁が要求されることから、建築の範疇を超えた非常に難解な土木的構造計算を解いて建築に漕ぎ着けている。 |
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