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○建物の計画にあたって
外観については、湖北地方の集落に点在する草葺き屋根の民家のフォルム(形)を継承するものとしている。年々姿を消し、忘れ去られようとしている草葺き民家は、湖北の農家住宅の原型及び典型として私達の記憶にとどまっている。その民家の形を地域のシンボルとなる建築(観光案内所)に採用することで、記憶が引き継がれることを願っている。
新たな建築物(観光案内所)は、地域の伝統的な形を継承しながら、新しい時代を連想させるものであるべきと考え、伝統の形(民家のフォルム事務所棟)と新しい時代の形(ゆるく湾曲した展示棟)が連結した形としている。
又、観光案内所は、その要求される機能から、施設内で容易に視認されることが要求されます。施設内、特に近接してグリーンドーム、及びゲートボール場と大屋根をもつ建築物にはさまれて建つため、あえて屋根面を分節して連ねることで差異が生まれ、識別され易いことをねらったものであります。
建物の計画にあたっては、今後の新たに建築される建物として当然配慮されるべきである環境に対する建物の負荷が少なくなるよう配慮している。事務所棟上部に設ける換気棟からは建物内の夏の熱気を排出し、又 年間通して、中間期にも快適な通風が得られるように配慮している。
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