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琵琶湖北にある湖北町・山本山の集落の入口にある住宅。
敷地は東と南を交通量の多い県道が東西・南北に走るため、その道路からの騒音と視線をいかに遮断するかという点から、計画を始めた。その解決策は、建物の周囲を曲面の壁で被うこととした。
設計当初、施主からは、「建設地が集落の入口にあるため、周辺の景観と調和すること」を求められた。建物の外観は、集落内に点在する土蔵の形を継承するものとし、仕上げについても近隣に多く見られる焼杉板からイメージし、決定した。腰壁は杉板の黒色塗装、壁は白しっくい塗りとしている。
また、住居内から少しでも多くの自然が感じられるよう、建物中央に中庭を配置している。
施主は、20代後半の年齢であり、当事務所の過去の実績の中で、最も若い世代となった。普段より、若い世代にも支持・共感される住宅づくりは事務所の設計力であると考えていた。設計作業の過程は、その年代の差を感じることのない、心地よいものであった。
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